韓国の記事にウジンさんの記事が掲載されていましたので皆さんにご紹介します。

<スタッフ翻訳文>
ヨン・ウジン『誰もいない所(仮)』 「心の傷を癒してくれた映画」

「劇場でチャンソクの小説を読んだように感じます。私と似ている所が多く、最も純粋で真面目な演技をしました。」

キム・ジョングァン監督の新作『誰もいない所(仮)』で人々の話を聞いてあげる小説家チャンソクを演じた俳優ヨン・ウジンの言葉だ。

23日午後、ソウルのARTNINEで会った彼は「『誰もいない所(仮)』は、人生に対して質問を投げかける映画。前だけ見て忙しく生きてきた私の人生を振り返ってみながら、心の傷も癒してくれた感じだ」と明らかにした。

第20回全州国際映画祭全州シネマプロジェクトで公開された『誰もいない所(仮)』は『最悪の日』(2016)『ザ・テーブル』(2016)『ジョゼ(仮)』(2020)のキム・ジョングァン監督が脚本を書いて演出をした。
チャンソクがカフェ、博物館、コーヒーショップ、バーなど見慣れたようで見慣れないソウルの空間で人々と出会い別れながら、聞いたり聞かせたりする話をオムニバス形式で結んだ。

短いオムニバスの連結、会話の宴など、キム監督の前作である『最悪の一日』と『ザ・テーブル』、Netflixドラマ『ペルソナ-仮面の下の素顔-』の中のエピソード『夜を歩く』と関連付けられている点がある。

『ザ・テーブル』以降、キム・ジョングァン監督と再会したヨン・ウジンは「監督は全体的に、今この瞬間を集中させる力がある。今の時間、空間などを照らして歩みを止める魔法があるようだ。今回の作品はソウルの名所はもちろん、日常的だが、非日常的な要素が盛り込まれている。空間が与える力が感じられる映画だ」と強調した。

続いて「監督とは話をしなくても伝わる温かさがある。ビジネスで会った人は、深く知ったり親しくなれない場合が多いが、監督とは人間対人間として、もっと知りたい。今回の映画を通じて監督が持っている考えや悩みを知ることができ、嬉しかった」と愛情を表わした。

映画は大きな事件は無く、それぞれ違う悩みと痛みを持つ複数の人物を淡々と追う。記憶、喪失、死、老化などの同じ素材を結びつけ、最終的に人生の話をする。ヨン・ウジンはシナリオに触れたときと、完成映画を観覧したときの感じが違ったと振り返った。

彼は「シナリオでは、余白が与える虚しさが多く感じられたが、映画では、余白までいっぱい満たされた。文上ではオムニバスの構成が大きく近づいてきて人生の観点で見てみると喪失、忘れていくこと、寂しさ、孤独の感情が先に来たが、映画を見ると裏側の創作者としての苦悩と新しさ、前進しなければならない動力を考えるようになった」と説明した。

続いて「監督が投げるメッセージがあるだろうが不明である。毎回境界にある映画だと話すが、観客がそれぞれの解釈と答えを提示するようだ」とした。

演技については「チャンソクよりも他の人物の話が映画の色を作っていくと思った。誰かの話をよく聞くための無色無臭のキャラクターを掴もうとした。演技するときユン・ウジンという人が持っている習慣が出ないか注意を払って、素直に見えるようにポイントを掴みながらやった。最大限ヨン・ウジンらしくないように表現しようと努力した」と述べた。

<中略>

2009年に映画『ただの友達?』でデビューしたヨン・ウジンはロマンティックコメディ、メロ、時代劇、ジャンル物など多様なジャンルを消化して着実にフィルモグラフィーを積んできた。

特に『恋愛じゃなくて結婚』、『内省的なボス』『七日の王妃』などに出演して<ラブコメ職人>という愛称まで得たが、自然に人生も演技も変化しているという話だ。撮影を終えた作品だけで3作品だ。一昨年と昨年にかけて撮影された映画『特送(仮)』、『服務せよ(仮)』は観客と会う日を待っていて、JTBCドラマ『アンダーカバー(仮)』は、来月放送を控えている。

「ラブコメを上手くできる性格ではないのに、どのように作品に取り組んだのか不思議です。変化してきた私の人生があり、自然に考えも変わりました。今でも、リズム感のある陽気なキャラクターをうまくできるかわかりません。今後見せる3作品は、以前のヨン・ウジンとは違う姿を見せると思います。ジャンルやキャラクターで見せる性格が、既存のものとは違います。新鮮でユニークに感じられるのではないかと思います」

※ジャンル物:韓国ドラマの主流(家族、恋愛、青春)から外れた特定のジャンルのドラマのこと

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